緑内障の進行の判断

2025.06.27 緑内障ブログ・症例実績

緑内障の治療で最も重要なのは、病気が進行しているかどうかを正確に見極めることです。
現在、多くの専門医が重視しているのは視野検査の結果であり、特にMD(mean deviation)値の変化をもとにした「MDスロープ」と呼ばれる指標を用いて、進行の有無やその速度を評価します。

とはいえ、病気の進行が必ずしも分析結果どおりになるとは限りません。そのため、視野検査だけでなく、眼圧の変化や眼底所見、OCT(光干渉断層計)の結果などもあわせて、総合的に判断することが重要です。

OCTは、緑内障の初期段階で視神経の構造変化を捉えるのに有用ですが、それだけでなく、定期的に繰り返し撮影し、経時的に比較することで、病気の進行状況を把握する際にも役立ちます。

ただし、OCTには機器ごとの測定値のばらつきや再現性の課題があるため、視野検査と併用しながら慎重に評価することが基本となります。