加齢黄斑変性(特に滲出型)の治療には、硝子体内注射(抗VEGF薬の注射)が必要です。これは網膜に異常な血管ができるのを抑え、視力の低下を防ぐために行う治療です。
注射は1回で終わるものではなく、継続的に行う必要があります。病状の変化に合わせて、注射のタイミングや間隔を調整することがとても大切です。
当院では、患者さん一人ひとりの状態に応じて
1、PRN(必要時投与)法と
2、トリート&エクステンド法(間隔を調整しながら行う方法)
の2つの治療法を病状に応じて使い分けています。
はじめに数回注射して病気の活動を抑えたあと、再発や悪化のサインが見られたときだけ注射を行う方法です。
治療回数を減らせる可能性がある一方で、定期的な検査が必要です。
病気の再発に気づくのが遅れると、視力の回復が難しくなることもあるため注意が必要です。
初期に集中的に注射を行い、病状が安定してきたら、注射の間隔を少しずつ延ばしていく治療法です。
たとえば最初は1か月ごとの注射から始めて、その後は4週→6週→8週…というように徐々に間隔を伸ばしていきます。再発や悪化がみられた場合には、間隔を短く戻して対応します。
この方法は、患者さん一人ひとりの病状に合わせて調整できるオーダーメイドの治療であり、視力を守りつつ、通院や注射の負担を軽減できる可能性があるのが大きなメリットです。
どちらが適しているか患者様の病状やライフスタイルに合わせて最適な方法をご提案いたします。